ノート01
いつの間にか年をとり、子供の頃憧れた「大人」に近づきつつある。
しかしあの頃目指した大人にはとうていなれなかった。そもそも子供の頃、子供の視点から見る大人と実際の大人はかけ離れたものだった。
お酒を飲めるようになった。車を運転できるようになった。アルバイトをしてある程度お金を得る事が出来るようになった。
そうだ。僕が子供の頃に憧れてた、大人を羨ましく思った、妬ましいと思った大体のことができるようになったじゃないか。
しかしそれらは大人のたった一面でしかないのだろう。
溢れる欲望とそれ故の無関心に大人の僕は襲われた。
全てが退屈じゃないか。ダメなのだ理解してはダメなのだ。
だけれど僕は、大人に憧れていた大人になった僕は、虚構の中の遥か遠くにある幻想郷を目指すのだ。
そこが大人になった僕を唯一救ってくれる場所だと信じて。
ピーターパンもびっくりだろ?